商品や店舗のブランドについて

日本酒の飲み比べ業態「KURAND SAKE MARKET」は、時間無制限で全国各地の日本酒が楽しめる業態です。これは町田の日本酒ラボさんというお店の店主と仲良くなったことがきっかけで、池袋にオープンしたのが始まりです。
 
このとき店舗で1コーナーに梅酒と果実酒を置いてみたところ、若い女性がすごく喜んで飲まれていました。この体験をもとに、2016年2月に梅酒・果実酒飲み比べ業態「SHUGAR MARKET」をオープンしました。
 
実はこのとき、KURANDのブランドで横展開するか、新しくブランドを作るか、とても悩みました。「KURAND UMESHU MARKET」にしようかと。なぜなら、ブランドが増えると管理が大変だからです。ユニクロやニトリに共通していますが、ブランドが一本だと、経営資源の投入先も明確になるし、社内管理もしやすいのです。
 
ただ「管理が大変」というのは、こちら視点のお話です。お客さまを見ていませんよね。実際にお客さま目線で見るとどうなのか。それを考え、別ブランドの「SHUGAR」として展開することになりました。お客さまとしては、別ブランドの方がわかりやすいのです。
 
IMG_6086※SHUGARロゴの第一案。KURANDと同じデザイナーさんです。SHUGARは果実のお酒ということで「酒果」。ネーミングは弊社の鈴木氏の発案。
 
星の数ほどあるお店のなかで、お客さまは私たちのお店を選んでくれています。星の数ほどあるお酒のなかで、お酒を選んでくれています。そのためには、選びやすい紹介をしてあげないと、お客さまは選択するのに困ってしまいます。酒類や飮食は、お客さまの飮食動機をどう捉えるかが全てです。
 
大手外食企業や小売企業に共通する単一ブランドのチェーン理論は、マーケットが成長期にあるときに効果的です。マスに対して、同じ味と同じサービスを提供する。規模が増えればコストが下がり、競争力がつきます。しかし、現在の酒類市場と、外食市場は、マーケットが縮小しています。縮小期には、大規模チェーン理論はなかなか通用しません。より個性的で、目的をもった、非日常体験のものが求められます。「安い、早い、美味い!」は当たり前。お客さまは、それ以外のものを求めてるのです。
 
01※HAVESPIは「HARVEST SPIRITS」の略です。ネーミングはブランディングチームの雑談から。大手町のスタバで。
 
「マルチブランドマルチロケーション戦略」で有名なクリエイト・レストランツ・ホールディングスの岡本社長の言葉に下記があります。
 

横綱と同じ土俵では絶対に勝てない。弱者は競争しないで勝たないといけない。自分たちがどういうポジショニングで1番になれるか。1番になれる場所で、研ぎ澄ましていく。マーケット規模が縮小するなかでは、今まで経験したことがないものが求められる。これはマスブランドやチェーン店はできない。ここを狙い、マーケットの変化に対してブランドをクリエイションしていく。1つ1つは弱くても、組み合わせることで強いこともある。後発で弱者の私たちは、ブランドをクリエイションして、戦略的で科学的なことをやっていく。 出典:看板ブランドにこだわらない“逆張りの経営”

これは、横綱のユニクロと同じファストファッション市場における、ストライプインターナショナル(旧クロスカンパニー)と同じ。そして日本酒の商品開発も同じだと思います。獺祭と同じように単一ブランドでマーケットシェア獲得を狙うことは、横綱と戦うことと一緒ですよね。巨大なビール市場で後発のヤッホーブルーイングが、多種多様なブランドを生み出して成長し続けてるのも同じことです。
 
detail_2341_1481557916※犬猫のラベルがかわいい。
 
私たちはこれからもお酒を企画して、お酒特化のお店を出店していきます。売り手の都合ではなく、お客さまのことを考えた商品開発、店舗開発を進めていきましょう!先駆者と同じことをやっても、絶対に勝てません。商品ブランド、店舗ブランドが増えるのは管理は大変ですが、だからこそできる戦略が生まれます。
 
ネコの私的には、サーモンに合う日本酒を企画したいものです。